2012年10月11日木曜日

教育論~消費社会に生きる事のジレンマ

 昨今のいじめや学級崩壊がメディアで連日報道されています。生徒のいじめによる飛び降りなどの報道を見ると本当になんとかならないのかと思います。

 生徒がそのような状況になっている中で、教師も同じように病んでいるのも現実です。特に40代の教師に顕著にあらわれているようですが、うつ病などで休職や退職に追い込まれる事例が10年前の2倍に上るそうです。6年程前に採用された教員評価制度などで教員は保護者に評価されている恐怖から、生徒より保護者を意識しているのだと思います。そして親は、学校を企業のように考えて、消費者意識からの意見を言っているのではないでしょうか?(結局しわよせはすべて子供に・・・)学校は、商品やサービスを提供する企業ではありません。むしろ、子供がその産物であるならば、子供は学校と親との共同生産物なのではないでしょうか。

 消費社会に生きる現代の私達は、社会構造の変化の中での、自らの変化に鈍感です。既に物質的に満たされた社会でありながら、更に消費していく上で幸福と贅沢を得させようとさせる社会の中では、ある種の魔法にかかっているのかもしれません。『私達は他の人間に取り囲まれているのではなく、モノに囲まれている』だからこそ、どこか空虚だったり、いつまでも満たされない感覚が残るのでしょう。現代の私達にとってはとても煩わしく思えるかも知れませんが、モノの中から脱して、人の中で生きていく感覚を持たなければならないと強く思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿