2012年9月26日水曜日

本当の豊かな生活とは

『贅沢は敵』、『欲しがりません。勝つまでは』・・・昔から、我慢する事は日本人の美徳とされてきたように思います。しかし、豊かな社会を追い求め、人は現在に至ります。資本主義経済の中で、大量生産が可能になりましたが、同じものを大量に生産する事でモノの価値が下がりました。それを回避する為にモデルチェンジという発想が出来ました。今のモデルは以前のものより性能、デザインが良いと・・・そしてメディアを通じて人の購買意欲を無限に駆り立ててきました。その結果、私達は消費し続けなければならない社会に生きることになりました。
 
 社会主義学者、ジャン・ボードリアールが言うように、結局、豊かな生活をおくるには『必要ないものが必要』なのかも知れません。私達は必要と感じたものを選んで購入しているような感覚を持っていますが、それは実は、社会構造の変化に対応した、大量生産、大量消費、大量投棄とモデルチェンジというまやかしの中での消費行動に過ぎないのかもしれません。だからこそ今後、私達は、メディアに飾られたモノからの情報や意味を消費するのではなく、モノそのものを受け取り、大切に贅沢をしていく事によって、豊かな生活が実現できるのだと思います。

 私達青年会議所も『明るい豊かな社会の実現』を理念としています。全国に青年会議所が誕生した戦後と状況は違います。当時に比べれば、今はモノに溢れ豊かな社会なのかもしれません。しかしながら、今、私達は『明るく豊かな社会』にいるのでしょうか?情報やイメージによって幸せを見間違えてはいないだろうか?他国から押し付けられたイメージで日本を見ていないだろうか?
 私達の求める本当の豊かさ、それは私達の頭の中にこそ存在するのかもしれません。

 

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