今年度の所信に書いた文章に、日本人が忘れかけているものとして『歴史』、『道徳』、『信仰』の三つをあげさせてもらいました。GHQ統治下の占領政策の中での、検閲、焚書などを通じ、日本人の意識は変えられていったのだと考えます。アメリカと共に歩んだ日々が間違いだったと言っている訳ではありません。戦後は日米の利害が一致していた部分が多く、日米安保を基軸にして経済発展がなされた事は周知の事実です。
しかしながら、今、歴史観、道徳観、信仰心をもう一度振り返る事も必要なのではないでしょうか?昨今、領土問題がメディアで報じられる中、自分自身が思うのは、『知らない事が多い』という事実です。恐らく、私達は日本の歴史についてはキチンと教えてもらわなかったのではないでしょうか。 そもそも、私達は自国の歴史を学ぶチャンネルとして『日本史』を勉強しますが、他のほとんどの国は自国の歴史は『national history』、国史として学びます。アメリカ人は『アメリカ史』とは呼ばないのです。そんな事からも分かるように、この『日本史』自体が他国からのものなのです。歴史学と考古学が歩み寄って研究がされだした近年の中で、歴史の事実も変わりゆく部分があるにせよ、正しい事実と物語を教えていく事が最も重要なのではないかと強く感じます。
その上で、『教えから学び』への転化が必要と考えます。様々なテクノロジーの進化により、現実的にも、電子的にも、国際化は急速に進んでいく中で、他の国々は『問題を見つけ、解決する能力』、が最も重要な能力と認識しています。そんな中、日本だけがガラパゴス島で生きていく事は出来ないのです。
このような事は、簡単に解決する事ではありません。しかしながら、私達の世代は、こういった部分も考える、そして伝える。そんな責任を負った世代なのかもしれないと感じています。
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