ロンドンオリンピック開催の最中、日本人選手の姿に心打たれる毎日を過ごしております。
先日、ロンドンオリンピック、バドミントン男子シングルス準々決勝に日本人で初めて佐々木翔選手が挑戦しました。相手は中国の林丹(リンタン)。前回の北京オリンピック金メダリストにして、世界ランキング一位の絶対王者。日本人はバドミントンでは世界と戦えないと言われ続けてきた中で、世界への扉に手をかけた瞬間だったと思います。彼自身も、『自分は世界ランキング6位だけれども、世界のバトミントン事情は、4位までの選手がいつもトップを争っている。皆、上の選手しか見えていない』と話しています。だからこそ、今回のロンドンは世界ランキング1位の林丹を倒す為の、彼の挑戦の舞台だったのだと思います。
試合は一身一体の攻防。初速で時速400kmを超えるスマッシュを互いに打ち合い、拾い、壮絶な熱戦がフルセットまで続きました。そして最終セット、佐々木選手の打ったシャトルがラインオーバーして試合は終了しました。見ている私も涙が出てきました。さぞ悔しいだろうと思っていましたが、試合後のインタビューで彼は意外な言葉を口にしました。『楽しかった!彼ともっと打ちあっていたかった』これが、バトミントンと常に向き合い、ストイックなまでの練習をしてきたからたどり着く境地なのかと感じました。
新聞、メディアはメダルの数を中心に報道しますが、選手達には様々なドラマがあり、その中で成長し、様々な思いでロンドンの地に立っているのは紛れも無い一人一人の人間なのです。このような試合を見ていく上で、それぞれの選手にはメダル以上の輝きがあると感じます。私達も普段の生活の中で、何かと真剣に向き合う事で、それぞれが輝ける存在になれるのではないでしょうか。
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