2012年11月28日水曜日

九份の街


↑最も景色が良いとされる阿妹茶楼前の通り
神戸六甲のような険しい山肌に作られた街↓
↓高低さの激しい階段を上がっていく九份の町
                  


  台北市内から車で東に一時間のところに九份(キュウフン)という小さな町があります。ここ九份はジブリの宮崎監督が『千と千尋の神隠し』の一場面として使ったことで有名な町です。九份という名前の由来は、昔ここは9人の小さな村で、隣町まで食料などを買いに行っていたそうです。そのうち、村の人の買出しを交代でするようになり、9人分の食料を買っていた為その名前がついたようです。その後、日本統治下時代、金が見つかりゴールドラッシュに沸きました。しかし労働環境は厳しく、ヘトヘトになりながらその日出た日当で夜市の食料を食べたそうです。『千と千尋の神隠し』で千尋の両親が豚になるシーンがありましたが、その時歩いている人たちが、死んだような人影だったのを思い返すと、その当時の物語が描かれていたのかも知れません。そして今観光地として、沢山の人々が訪れる町となりました。
 現在、日本各地で町おこしが模索されていますが、ここ九份からも学ぶ事があるような気がします。町の特色や歴史を生かすことで、訪れる人に何かを感じさせます。映画の舞台である事がキッカケではありますが、その特性を生かしてゴールドラッシュ後の廃墟から見事観光地として復活しています。もしかすると私達の住む街も、普段意識していない事でも訪れる人に何かを感じさせるものがあるかも知れない、そんな事を考えることができた時間でした。

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