2012年12月31日月曜日

一年を振り返って

 深々と降る雪の中、2012年が終わろうとしています。長いようで短かった一年,振り返ってみれば色々な事がありました。出来た事より出来なかった事の方が多く、でもその時々で頑張ってきました。それは私自身の感覚であり、皆様にとってどんな理事長だったかは判りません。しかしながら、メンバー、家族、会社、OB、市民の皆様の支えの中で学ばせて頂いた一年でありました。皆様に感謝致します。
 私自身は本日をもって理事長職を終えることとなりますが、2013年度も安来青年会議所に変わらぬご支援とご協力をお願い致します。一年間有難うございました。

2012年12月29日土曜日

エイミー・マリンズと12組の足


パラリンピック選手団を率いるエイミーマリンズ


 アメリカのある団体が『TED』というものを開催しています。そこでは世界をリードする科学者、企業家などがスピーチを行います。先日テレビで、エイミー・マリンズとうい一人の女性がスピーチしているのを見ました。

 彼女は生まれながらにして、先天性ひ骨欠損という病気で、一歳の時両足の膝から下を切断しました。しかし彼女は学生時代、陸上をはじめ、アメリカ代表としてパラリンピックに出場するまでになりました。その後、自らがメディアに出て行く事で、医療業界しか注目しなかった義足を、ファッションデザイナーに注目させ、現在も身体に障害を持つもののイメージを変え続けています。そして、現代も、アスリート、女優、モデルと様々な顔を持ち活動されています。

 そんな彼女が300人ほどの子供達の前で公演することがあったそうです。ステージに何種類もの義足を並べて公演を始めたそうです。すると、子供達は並んだ義足と彼女の履く義足に興味深々の様子だったそうです。その時先生は、『あんまりジロジロ見るのはやめなさい』と言いたげだったそうです。その後、彼女はすべての大人達に退席を求め、子供達に質問をしました。『2,3階の建物を飛び越えるとしたらどんな足がいいかな?動物でもヒーロー、キャラクターなんでもいいわよ』するとすぐに『カンガルー!』と声が上がりました。『カエル!』『Mrインクレディブル!』と次々と声が上がりました。『いっそ空を飛んじゃえば?』すると皆が『いいね!!』

 子供は知らないものには自然と興味を持ちます。なのに大人は子供に恐怖心を植え付け、好奇心を奪う。疑問を封じて行儀の良い子に育てる。私は義足だけど、私より人工的な体の女優さんも沢山いますよ。と笑って話す彼女。健常者より健常者らしい彼女を見て、自分自身が恥ずかしく思えたりもしました。今年度、教育に関しての記述を多く載せてきましたが、スピーチを聞いて、今求められる教育とは施すものではなく、与えられた情況の中で、強く願い努力する姿に何かを感じ、自らが機会を見つけて生かそうとする事こそが本当の教育に繋がる事を彼女から学んだ気がします。

2012年12月24日月曜日

2010国民主権確立委員会

 12月23日、2010年度国民主権確立委員会忘年会に参加してきました。神田委員長はじめ多くの仲間が平田の地に集まりました。
 以前、ブロ研の忘年会にも参加しましたが、会社の事情でやめざるを得なかったメンバーを励ます為に出雲JC石原委員長(現在はOB)が当時のメンバーを集めました。今回は2012年度で委員長をした堀江議長が発起人。今年苦労したからこそ、2010委員会メンバーの為、神田委員長の為、みんなを集めてくれました。だから多くのメンバーが集まれたのだと思います(松江の日野くんも着てくれましたよ)。私も年度が浅い頃は、ブロック出向なんて・・・と思っていましたが、沢山のメンバーと切磋琢磨する中でとても良い経験が出来ます。今後、JCの次世代を担う若いメンバーにも積極的に参加してほしいと思います。

 何はともあれ、頑張った仲間、来年更にステップアップする仲間と同じ時間を共有できた良いひと時でした。神田次年度をはじめ、今後皆様の益々のご活躍をお祈りいたします。

2012年12月22日土曜日

創立記念例会

 創立記念例会にて理事長バッチを次年度妹尾理事長に渡しました。長いようで短かった一年でありましたが、多くの方々に支えられ、理事長の職を終える事が出来ました。本当に有難うございました。
 そして創立記念例会の場では、OBの皆様よりねぎらいの言葉をかけて頂きました。多くの人生経験をされた先輩の言葉は一つ一つが深く、温かいものでした。卒業しても輝き続ける皆様と共に過ごせた創立記念例会は私にとって貴重な経験となりました。参加頂いたOBの皆様有難うございました。そして今後も安来青年会議所を宜しくお願い致します。

2012年12月19日水曜日

第46回衆議院選挙

第46回衆議院選挙島根県市町村別投票数
 12月16日、第46回衆議院選挙が行われました。第三局の登場が話題となりましたが、結果は自民党の圧勝となり、政権交代を決定的なものにした選挙となりました。しかしながら投票率は戦後最低という結果となってしまいました。
 私自身、選挙前は第三局の登場で衆議院選挙は盛り上がっているような印象を持っていましたが、実際は逆の減少が起こっていました。12月という時期が原因なのか、誰に入れたらいいのか判断がつかなかった事が原因なのか・・・投票率15回トップの島根県も前回の衆議院選に比べ10ポイント以上下がってしまいました。写真にあるように、私達の住む安来市も例外ではなく、34,484人の有権者数に対して投票者数は22,842人、投票率66.24%という結果となりました。
 
 そもそも、なぜ島根県は衆議院選挙15回連続投票率トップだったのでしょうか?恐らく人口全体に占める若者人口の割合が低い事で、高齢者などの投票率の高さがそのまま反映される事も大きな原因だろうとは思います。しかしながら都心部とは違い、田舎から中央には声が届きにくい、だからこそ選挙によって意思を伝えてきたのかもしれません。今までも島根県は歴代総理や衆参要の人材を排出する選挙区でありました。地方から出た議員を大切にして国でしっかり働いてもらう。そしてその地域の人の期待に答えていく。先人達はそうやって街づくりを行って来たのではないでしょうか?そしてそれは若い世代が引き継いでいく事だとも思います。選挙がすべてを変えるとは言いませんが、私達が住む田舎ほど、そういった事を大切に考えなければならないと思います。そして今、私達の街のような田舎から『考える教育と共に有権者教育』を行う事の必要性を感じています。




2012年12月10日月曜日

6JC経済文化交流会新旧引継ぎ会議

今年度6JC理事長の皆様です
  12月5日、6JC経済文化交流会新旧引継ぎ会議が出雲の地で行われました。6JCの理事長の皆様お疲れ様でした。このメンバーで集まるのは恐らく最後となるのでは?などと思うとやはり寂しさを感じます。今年度本当に良い仲間にめぐり合えたことに感謝です。

 さて、新旧会議の方は、2012年度田中会長(松江JC)から2013年度栂野会長(出雲JC)へのバトンタッチが行われました。(田中会長、お疲れ様でした!)そして意見交換では、それぞれの理事長様の6JCに対する意見を聞くことが出来ました。その中で、中海市長会に出雲が加わったことで注目されているなどが背景にあり、これから6JCに求められる事も変わってくるなどの意見が出ました。そして、最後に境港の岡村次年度が『私達が最も考えなければならないのは、この圏域で夢を描く事。私が先輩から繋いできたのはそういう思いです』
 忘れていたわけではありませんが、今JCにとって、と言うより街にとって最も必要な事が『夢を描く』事なのかもしれません。『夢を描く』事を見せなければ、引き算の思考からの脱却は出来ないのかもしれません。出来ることと望む事にジレンマはあるにせよ、思いはそこに無ければと感じることが出来た一日でした。

2012年12月5日水曜日

卒業式~吉村努くん

吉村努くん奥様の手紙を聞く様子

 11月30日いよいよ吉村努くんの卒業式が行われました。長きに亘って安来青年会議所を支えて頂いた先輩がまた一人巣立って行かれました。本当にお疲れ様でした。写真は奥様からの手紙代読の様子です。今回は出席が叶わなかったのですが、奥様の気持ちのこもったお手紙でした。その後、お母様からのビデオメッセージ。私達は、様々な活動を通じて日々学んでいますが、その学びの環境は、家族に支えられるからあるものである事も忘れてはならないと感じた卒業式でした。
 吉村努くん、お疲れ様でした。そして感動を有難うございました。

 

2012年12月4日火曜日

世界会議~Gneral Assembly(Elections) 他

会場入口の様子
原田JCI直前会頭候補者紹介
次年度JCI会頭のJCIクリード唱和 

世界会議総会に参加してきました。全編英語の為、同時通訳のヘッドフォンをしながら総会を聞いていました。京都会議などで日本JCの総会に参加してきましたが、ユーモアがあり、どこかアバウトで、でも堂々と皆さんに伝えるJCIメンバーのスピーチは日本の感覚とは全く違うものでした。

総会の中で次年度JCI会頭や、2014年度世界会議開催地が決まりしました。JCI会頭決定の瞬間は歴代の会頭、VPの方々がお祝いに駆けつけておられました。世界会議はドイツのライプツィヒ。ベルリンの壁崩壊に繋がる市民運動が最初に始まった場所です。10年にも亘る招致活動を経て、決まったそうです。招致に関わったメンバーの皆様本当におめでとうございました。

 私達中国地区も広島青年会議所が2016年全国大会招致に向けて再び動き出します。単年度制のJCではありますが、このような活動を繋いでいる姿を見ると、お互いは絆や思いで繋がっている団体であると改めて思います。

2012年11月29日木曜日

台湾総統府

 台湾総統府を尋ねました。赤レンガが象徴的な総統府ですが、日本人の設計からなのか、どこか親しみやすい感じがしました。総統府に入る前、パスポート確認があったり、金属探知機があったりとかなり厳重なチェックを潜り抜け中に入りました。

 中に入った後は台湾総統府専属の日本人ガイドの方に館内を案内頂きました。一階フロアはパネル展示がしてあり、総統府建設に関する事や台湾の歴史、歴代総統に関する説明を受けました。台湾は日本統治下でインフラが作られた事はある程度知ってはいましたが、本当に多くの日本人が台湾に関わっており、歴史の上からも日本と台湾は繋がりが深いことを再認識しました。しかし、そのパネルは台湾語や中国語などの表記しかありませんでした。『日本人観光客も多いのになぜ日本語表記がないのですか?今は台湾人の日本人を見る目が変わったのですか?』と聞いてみました。すると『そんな事はありません。東日本大震災の義捐金でも分かるように、私達は日本を見ています。しかし、自国で経済が回る日本と違い、台湾は自国ではとても成り立っていかない。台湾は輸出で経済が成り立っている為、貿易相手国との関係が最も重要です。そういった事も理解頂きたい』と言われました。確かに台湾の貨幣価値、2000万人という人口、現在の中国圧力下での状況を考えると、生きていく為に低い貨幣価値を武器に輸出に偏って他国と上手く付き合っていかなければならない現状にあるのでしょう。そんな中でも、平均所得が13万円の台湾の人々から東日本大震災に対して100億円を超える義捐金が寄せられたことを、私達はしっかりと考えなければならないと思いました。

2012年11月28日水曜日

九份の街


↑最も景色が良いとされる阿妹茶楼前の通り
神戸六甲のような険しい山肌に作られた街↓
↓高低さの激しい階段を上がっていく九份の町
                  


  台北市内から車で東に一時間のところに九份(キュウフン)という小さな町があります。ここ九份はジブリの宮崎監督が『千と千尋の神隠し』の一場面として使ったことで有名な町です。九份という名前の由来は、昔ここは9人の小さな村で、隣町まで食料などを買いに行っていたそうです。そのうち、村の人の買出しを交代でするようになり、9人分の食料を買っていた為その名前がついたようです。その後、日本統治下時代、金が見つかりゴールドラッシュに沸きました。しかし労働環境は厳しく、ヘトヘトになりながらその日出た日当で夜市の食料を食べたそうです。『千と千尋の神隠し』で千尋の両親が豚になるシーンがありましたが、その時歩いている人たちが、死んだような人影だったのを思い返すと、その当時の物語が描かれていたのかも知れません。そして今観光地として、沢山の人々が訪れる町となりました。
 現在、日本各地で町おこしが模索されていますが、ここ九份からも学ぶ事があるような気がします。町の特色や歴史を生かすことで、訪れる人に何かを感じさせます。映画の舞台である事がキッカケではありますが、その特性を生かしてゴールドラッシュ後の廃墟から見事観光地として復活しています。もしかすると私達の住む街も、普段意識していない事でも訪れる人に何かを感じさせるものがあるかも知れない、そんな事を考えることができた時間でした。

2012年11月26日月曜日

台湾の宗教


  台北を訪ねた際、現地の方々が熱心にお祈りをしている姿を見ました。台湾の宗教ってどういうものなのですか?と尋ねると、道教と仏教が一緒になったものですという答えでした。仏教はわかるのですが、道教は耳慣れない言葉した。もともとは漢民族の伝統宗教であったようで、それが中国全土に広まり、仏教と融合した福建省の福建道教が台湾の宗教のルーツのようです。更に、道教は仏教だけではなく、儒教とも融合した為、仏教の観音菩薩を祀ったり、儒教の創始者である孔子が文昌帝君と並んで祀られたりと日本人の私からすると奇妙な感覚を受けます。ただし、これはその国や地域に根付く文化であり、否定すべきことではありません。
 
 そもそも日本人の仏教は、イスラム教信者のように聖地メッカに一日5回お祈りをするような信者ではありませんし、ほぼ単一民族で構成された島国に住む私達はあまり意識はしませんが、世界を知ることは宗教を知る事だと言われています。私達は知らない国を訪れて見るものは、観光地やエンターテイメントの部分に偏ることも少なくないのかもしれません。しかしながら、それは表層の部分であり、その国の歴史や文化、宗教といったものがその国や地域の人々の思想や感性の根幹をなしています。その上に様々なものがあり、存在しているのだと思います。

 学生時代、私達は世界史というものを習いましたが、一体何を学んだのでしょうか?などと考えさせられます。無論、限られた時間の中ですべてを学べないのも事実ではありますが、せめても興味をもってもらい、その上で自ら学べる部分は必要と考えます。グローバル社会だと言われる現代社会・・・しかしその本質は、グローバルを知る事で様々なものさしを持てる事、その上でローカルを大切に出来るということに繋がっていくのではないかと感じました。

2012年11月24日土曜日

2012三次こども市議会

                     11月17日、広島県三次市役所に行ってまいりました。10月に三次を訪れた際、小学6年生の子供達が市議会の一般質問を行う事業があるとのご案内を受けた為です。三次市役所の会場の傍聴席に着くと、目の前には、市長はじめ、議員の皆様、そして一般質問を行う子供議員の皆さんが座っていました。

 子供市議会に先立ち、三次青年会議所片岡理事長の挨拶、三次市長挨拶がありました。片岡理事長は本事業へのアツい思いを、市長は事業に向かう真剣な気持ちをお話されました。

 一般質問が始まると、子供議員の皆様が、通学路の安全確保や公園整備、災害対策、小中一貫教育に伴う三次小学校新設などについての質問が行われました。その質問に対して、各担当者からの答えがありました。今年度からの一般質問は、担当者からの答えに対して再度質問が行えるようにはなっていましたが、小学6年生がアドリブでそれを行う事は難しく、具体的な予算化には至りませんでした。しかしながら、自然保護の観点で絶滅危惧種である野鳥の『ブッポウソウ』の質問に対してだけは、市長が来年5月までに看板設置を約束されました。

 たかが看板設置です。しかしながら、この子達が中学生になって、来年5月に看板を視た時どのように思うでしょうか?小さな事であっても、自分の考えた意見が市制に反映された事は大きなことであると思います。小さな一歩ではありますが、子供達には大変貴重な経験であったと思います。片岡理事長はじめとされる社団法人三次青年会議所の皆様におかれましては、是非『こども市議会』を続けて頂き、市民の皆様にも訴え続けて頂きたいと思います。

2012年11月18日日曜日

卒園

先日、子供と一緒に幼稚園に行きました。園児の作品展を見るためです。その時普段子供達がいる教室にもお邪魔してみました。教室では先生がおられました。普段先生と話す機会がないので、少しお話をしました。その間、我が子が『パパ、iPAD貸して』と言ってiPADで教室の写真を何枚も何枚も撮っていました。
  
 後でその写真を見返してみると、普段自分が使っているロッカーや、自分達が作った作品、遠足で拾ってきた栗、切りかけの画用紙、そんな写真が撮られていました。よくよく考えてみると、彼は最近、ランドセルを買いに行ったり、学校の制服の準備やそれに関わる健康診断をしたり、小学校に通う為の準備をしています。彼なりに、卒園する事に寂しさを感じる中で何かを残したいと感じていたのではないかと思いました。

 私達も人生の中で様々な卒業のタイミングを迎えます。私も一年間理事長職をさせて頂きましたが12月でその職から卒業となります。精一杯やってきましたが、志半ばで出来なかった事も多く、寂しさも残ります。今年度、私は誰かに何かを残す事が出来たのでしょうか?人に評価されたい為にやってきた訳ではないのですが、誰かが何かを感じてくれたらと思います。

 単年度制の青年会議所、来年は直前理事長として相談役的な職にはなりますが、また新たな役職で一年間やって行きたいと思います。

2012年11月12日月曜日

100階建の家

                   『100かいだてのいえ』より

 昨日、我が子の作品展を見に幼稚園に行きました。『100かいだてのいえ』という絵本を素に園児達が思い思いの自分の100階建ての家を作品にしていました。絵本の中では、同じ家で動物達が仲良く暮らしていました。子供達もそれにならって沢山の動物を同じ家に描き、作品にしていましたが、人に置き換えて考えてみると意味深い絵本だと感じます。

 今の日本は核家族化が進行していています。その為、共働きが増え、子供達の生活が心配され、社会的に学童保育やこども園などの施策が求められています。しかしながら昔日本は、何世代もの同居が基本でした。いつの頃からか、いつかはマイホーム(自分の城)と自らの幸せを追い求め、核家族化していった気がします。しかし、世の中は、それに反してグローバル化していきました。社会を100階建ての家にたとえるなら、違いを理解しながらも分かり合って行かなければ同じ社会(100階建の家)で同居する事は出来ないと思います。
 昔から違いを受け入れて生活してきた日本人が、今度は世界という100階建の家での同居を考える時、恒久の平和への道が開けるのかも知れません。

新旧会員会議所会議

2012年度共に歩んだ伊藤会長と理事長の皆様に感謝致します
 先日、益田の地にて新旧会員会議所会議が行われました。伊藤ブロック会長はじめとする運営団の皆様、一年間お疲れ様でした。伊藤会長が掲げられた『ふるさと大家族』を象徴するかのような素晴らしい新旧会議でした。

 伊藤会長が今年度、魂をかけて取り組まれたことはその言葉から誰もが感じたと思います。そして、『誰かの為に』という言葉は大変印象的なものでした。私も本年度リーダーとしてLOMの理事長として職責を預かってきたつもりでしたが、伊藤会長の言葉を聴き、姿を視て、自分にその気概がなかった事に気がつきました。当該年度開始前は、何をどうしていいのか分からないままバタバタし、始まってからは必死になりきろうと努力しましたが周りが見えなくなり、後半は伝えなければと悩んだり・・・ しかし、伊藤会長を視て、思いは『伝える』のではなく『伝わる』ものだとういう事を学びました。そして自分自身の為に頑張るのではなく『誰かの為に』頑張る事でその思いは伝わっていくのだと思いました。

 

 

2012年11月9日金曜日

島根県青年4団体交流会

 先日、島根県青年4団体交流会に参加してきました。LOMとしては、本年度から安来市の4団体交流を行っていますが、県単位での交流会は初めてでした。

 常々思っていることですが、同じ圏域に存在する青年団体がもっと歩みよれないものでしょうか?街をより良くする為、それぞれの団体が活動している訳ですから、共に協力しあえる部分もあると感じます。そして、それぞれの団体は街づくり団体である前に人づくり団体です。40歳又は45歳の卒業までに地域を愛する『種』となり、それぞれの地域で素敵な花を咲かせる為の準備期間なのだと思います。
 
 昨今の社会情勢の中で、企業は合理化やコスト削減を余儀なくされています。しかし、そこで働くのはです。地域活性化においても人は最も重要な資源です。そして人の育成に合理化はありません。人と関わる中で、試行錯誤して成長していけるのだと思います。

  今回の交流会を通じて新たな出会いを得る事が出来ました。今後も、熱い気持ちを持った方々と一人でも多く知り合い、膝を付け合せて話していきたいと感じた交流会でした。


 

2012年11月7日水曜日

挑戦~リスクと機会

最近、暗い話題が多かった日本も、世界最大の素粒子実験施設立候補(九州、東北)であったり、京都大学、山中伸弥教授のiPS細胞研究のノーベル賞受賞で勇気づけられたのではないでしょうか。そして、先日の東京都知事、石原慎太郎氏が任期を2年残しての国政出馬表明がありました。政界進出のタイミング、国内情勢から、メディアや評論家は様々な評価をしています。しかしながら、私は、素直に凄いと感じました。80歳という年令でいまだ挑戦し続けるその姿は私達に、頑張れ!と言っている気がしました。

 昨今の若者は草食系だのロストジェネレーションなど様々に揶揄されます。それは多分、挑戦しないからだと思います。そして挑戦できない社会の中で生かされていると感じているからだと思います。しかし挑戦とは2つの意味を併せ持つ言葉だと理解しています。一つはリスク。挑戦という言葉はとかくこのイメージが強いのではないでしょうか。もう一つは機会。私達はリスクを恐れてチャレンジする機会までも失ってはいないでしょうか?チャレンジを宣言する事で、結果を求められると思いがちですが、ビジネスの世界でも必ず成功する事など存在しません。ですから宣言するのは、あくまで目標設定です。そして、私達若者は、知識と経験を持つベテランには敵いません。しかしながら、勝てるポイントは量とスピード、更には、失敗が出来る若者の特権を生かし、その時にしか存在しない機会を、自ら一歩踏み出す事で機会(チャンス)を掴んでいく事が今後更に重要になっていくのではないかと思います。

2012年10月29日月曜日

なぜあらそうの?

絵本『なぜあらそうの』より

 先日、ある絵本を見つけました。題名は『なぜあらそうの』。お話の内容は美しい野原でカエルくんがとても綺麗な花を見つけました。それを欲しくなったネズミくんはその花を横取りしました。するとカエルくんは仲間を連れてきて花を取り返しました。今度はネズミくんが武器を使って花を取り返しました。カエルくんも負けずにもっと強力な武器で花を取り返しました。最後は美しかった野原が荒野になってしまいました。

子供達は兄弟ケンカや学校での友達との事を連想するでしょうし、大人達は昨今の領土領海などの国家間の問題を連想してしまうかも知れません。

さて、カエルくんはどうすれば良かったのでしょうか?ネズミくんはどうすれば良かったのでしょうか?そして私達はどうすれば良いのでしょうか?




2012年10月16日火曜日

日清講和会議

 先日、下関に立ち寄った折、春帆桜と日清講和記念館に行ってきました。伊藤博文第二次内閣で外務大臣兼全権大使だった陸奥宗光を中心として、開国後の不平等条約改正に突き進み、以降の外交戦略に大きな影響を与えた場所です。 改装が行われていて、昔の面影はありませんが、春帆桜はまさに日本の外交を変えた場所、そして記念館には当時の、机、椅子、装飾品が保管されていました。1895年の風景としては素晴らしいもので、明治政府のこの会議にかける並々ならぬ意気込みが感じられましたし、ここに伊藤博文や李鴻章が座って会議をしたのだと思うと、歴史のターニングポイントが目の前にあるかのような錯覚に陥りました。

 現在、日本の外交は様々な問題を抱えています。しかしながら、当時は更に深刻な問題を抱えていたと思います。江戸幕府が続けてきた鎖国外交から、ペリー来航による開国、その流れの中での、15カ国にも及ぶ不平等条約(主に治外法権の問題)やその後の三国干渉、ロシアと欧州列強が中国の特殊権益を狙った遼東半島の問題など、事態は今よりも深刻であったと思います。

 陸奥は、治外法権に関わる15カ国すべての不平等条約改正を一つ一つ着実に解消してきました。しかし日清戦争勃発後、戦いをを優位に進める中で行われたのが、日清講和会議(下関会議)です。カミソリ大臣と言われ、軍事と情報戦を巧みに利用し、外交に手腕を発揮した陸奥でしたが、三国干渉を受けた事で、他国の援護なき外交は失敗に終わる事を痛感したと言われています。

 現在、日本の外交は、領土問題をはじめ、様々な壁にぶつかっています。外交は国益追求の手法ではありますが、現在の世の中にあっては、自国の利益だけを追求していては他国の理解は得られないのも事実です。今の私達は、先人達がどのようにして現在の日本を創ろうとしてきたのか、もっと学ぶべきだと強く感じます。その上で、他国とどのようにして付き合っていくのか(日米同盟、集団的自衛権、その他のものも含めて)、それを考えていかなくてはならないと思います。その先に、領土問題やTPP、その他の外交問題に対応できる光があり、日本がアジアのリーダーとして、存在感を示す事ができるのだと思います。

選挙

 野田第三次内閣が誕生しましたが、民主党最後の内閣だとか、卒業記念内閣だとか言われ、国民の真意を問う、解散総選挙が近づいてきたように思われる今日この頃ですが、安来市市長選挙も10月21日に投票日を迎えます。

 現在、有権者の全国平均は53歳と非常に高い状況にある上に、若者世代の投票率が低いのが現状です。ただでさえ、高年齢者の意見が通る状況の中で、若者世代の投票率が下がれば、市制や国政は更に若者世代から縁遠い存在となってしまいます。
 
 自分ひとり投票して何が変わるのか、と言われる人もおられると思いますが、自分の街のことを考えて投票する一票は大きな意味があると思います。勿論、選挙だけで未来がよりよきものになるとは思っていませんが、領土領海問題などでも分かるように、民意は世の中を大きく動かす力となります。田舎の選挙は誰かに頼まれたから入れるというという風潮が昔からあります。それがすべて悪いと言っているわけではありませんが、自らの考えで投じる一票は今後に繋がると考えます。学校の授業の問題のように正しい答えは一つだけなどというものは世の中には限りなく少ないのだと思います。そして日本のエネルギーや様々な問題についても今後、私達は、リスクを分かった上で、どちらかを選択していかなければならないとも思います。

 『選択しない者は、誰かが選択した未来で生きるしかない』自らが選ぶことはとても難しい事だと思います。しかしながら、私達は、自分達の子供や選挙権のない後輩達の為にも、自ら選択していかなければならないと思います。

 

2012年10月11日木曜日

教育論~消費社会に生きる事のジレンマ

 昨今のいじめや学級崩壊がメディアで連日報道されています。生徒のいじめによる飛び降りなどの報道を見ると本当になんとかならないのかと思います。

 生徒がそのような状況になっている中で、教師も同じように病んでいるのも現実です。特に40代の教師に顕著にあらわれているようですが、うつ病などで休職や退職に追い込まれる事例が10年前の2倍に上るそうです。6年程前に採用された教員評価制度などで教員は保護者に評価されている恐怖から、生徒より保護者を意識しているのだと思います。そして親は、学校を企業のように考えて、消費者意識からの意見を言っているのではないでしょうか?(結局しわよせはすべて子供に・・・)学校は、商品やサービスを提供する企業ではありません。むしろ、子供がその産物であるならば、子供は学校と親との共同生産物なのではないでしょうか。

 消費社会に生きる現代の私達は、社会構造の変化の中での、自らの変化に鈍感です。既に物質的に満たされた社会でありながら、更に消費していく上で幸福と贅沢を得させようとさせる社会の中では、ある種の魔法にかかっているのかもしれません。『私達は他の人間に取り囲まれているのではなく、モノに囲まれている』だからこそ、どこか空虚だったり、いつまでも満たされない感覚が残るのでしょう。現代の私達にとってはとても煩わしく思えるかも知れませんが、モノの中から脱して、人の中で生きていく感覚を持たなければならないと強く思います。

2012年10月3日水曜日

青少年健全育成~夢への一歩

先日、テレビで『修造チャレンジ』の特集をしていました。これは、日本のテニスレベルを上げる為に、松岡修造氏が10数年前から、全国14歳以下の有望選手を集めて行う特別合宿のことです。初期メンバーには、当時12歳の錦織圭選手もいました。

 今回の『修造チャレンジ』にも将来有望な選手が沢山参加し、厳しい指導を受けていました。厳しい練習に根をあげる子供もいました。そして合宿最終日前日、松岡氏は彼らを、テニスの国別対抗戦デビスカップの観客席に招待しました。目の前で行われる世界レベルのプレーに彼らは釘づけになっていました。惜しくも日本は負けてしまいましたが、世界ランカーの錦織圭選手達の最後まで諦めないプレーは彼らに何かを気付かせたと思います。

 試合終了後、松岡氏は彼らをセンターコートに降ろし、整列させてこう言いました。『君達は、10年後、又は近い将来、デビスカップのこのセンターコートに立つ事になる。その時の事をイメージして、コートを一周しなさい』選手達は何を考え、コートを回ったのでしょうか。夢や希望が無いなどと言われる今の世の中で、大人からこんな言葉をかけて背中を押される事はどんなに幸せなjことでしょうか。

 翌日の選手達は、決して諦めず、最後までボールを追っていました。彼らは練習させられているのではありません。自ら夢に向かって走り出したのです。昨今、いじめや非行など青少年の問題がメディアなどでも盛んに取り上げられ、大人達はいじめや非行をなくすシステム作りに躍起になっている気がします。でも、今回紹介した子供達、夢に向かって必死になっている子供を他の子供達がいじめるでしょうか?非行に走るでしょうか?私はそんな事は決して無いと思います。青少年の健全育成の原点は、子供達に一生懸命歩いていく事を教えるという事なのではないでしょうか。同時に、私達も一生懸命生きる。そうなれば、明るく豊かな社会に大きな一歩を踏み出せる、そう感じた一日でした。

2012年9月28日金曜日

課外授業~

先日、あるテレビ番組で一人の登山家が出演していました。彼の名は、登山家、栗城史多さん。母校の小学生達と北海道の標高1500Mの山に登っていました。小学生にとって1500Mの登山はきついのですが、彼はさらに仲間とロープでつなぎながら登るというルールを課しました。最初の30分は、元気に歩いていた子供達も、その後は口数も減り、遅れる子が出てきました。泣き出す子供が出てきました。そんな中で、いろいろな事があっても、子供達は助け合い、登山を続けて行きました。
 栗城さんは、遅い子も置き去りにせず、励まし、いたわりあう事が大切と話します。登山家は一人で高く、険しい山に一人で登るイメージがあるだろうが、そうではない。仲間の助けがあるから山頂に立てるんだ。仲間の事を考えるからこそ登りきることができると話します。

 とかく教育は与えるものであって、何を与えるか、どんな与え方をするのかを大人たちは議論します。勿論、なにも持たない無垢な子供達に正しい教育がなされる事は最も大切な事です。しかし、子供達が持っているものを引き出す事も忘れてはいけないと感じています。私のブログではよく登場する言葉ですが、『自分と向き合う事』が大切だと思います。そのために、子供達には様々な経験が必要だと思います。今のゆとり教育が子供達にそのような経験を与えてくれる事を切に願います。

2012年9月26日水曜日

本当の豊かな生活とは

『贅沢は敵』、『欲しがりません。勝つまでは』・・・昔から、我慢する事は日本人の美徳とされてきたように思います。しかし、豊かな社会を追い求め、人は現在に至ります。資本主義経済の中で、大量生産が可能になりましたが、同じものを大量に生産する事でモノの価値が下がりました。それを回避する為にモデルチェンジという発想が出来ました。今のモデルは以前のものより性能、デザインが良いと・・・そしてメディアを通じて人の購買意欲を無限に駆り立ててきました。その結果、私達は消費し続けなければならない社会に生きることになりました。
 
 社会主義学者、ジャン・ボードリアールが言うように、結局、豊かな生活をおくるには『必要ないものが必要』なのかも知れません。私達は必要と感じたものを選んで購入しているような感覚を持っていますが、それは実は、社会構造の変化に対応した、大量生産、大量消費、大量投棄とモデルチェンジというまやかしの中での消費行動に過ぎないのかもしれません。だからこそ今後、私達は、メディアに飾られたモノからの情報や意味を消費するのではなく、モノそのものを受け取り、大切に贅沢をしていく事によって、豊かな生活が実現できるのだと思います。

 私達青年会議所も『明るい豊かな社会の実現』を理念としています。全国に青年会議所が誕生した戦後と状況は違います。当時に比べれば、今はモノに溢れ豊かな社会なのかもしれません。しかしながら、今、私達は『明るく豊かな社会』にいるのでしょうか?情報やイメージによって幸せを見間違えてはいないだろうか?他国から押し付けられたイメージで日本を見ていないだろうか?
 私達の求める本当の豊かさ、それは私達の頭の中にこそ存在するのかもしれません。

 

2012年9月24日月曜日

体幹と自分軸

 最近スポーツ選手の体の使い方が科学的に解明されてきています。その中で『体幹』という言葉をよく耳にします。これは、読んで字のごとく体の幹、いわゆる軸といわれる意味です。体に軸を作る事で、様々な効果が出てきます。人は縦、横、斜めと様々動きができると思いがちですが、基本的には、縦、横の動きを複合的に行う事でしか斜めの動きができないのです。だからこそ、人は体の軸ともいえる体幹が非常に重要なのです。すべてのスポーツに共通して言える事ですが、運動ができるというのは、どれだけ自分の体を自在に操る事ができるかという事に尽きるでしょう。そして一流と言われるアスリートは、更により高く、より早くを求め、より多くの筋肉を使い、自分独自のフォームや手法で、パフォーマンスをあげていきます。

 先程の体幹ですが、具体的に言えば、腰まわり、そして骨盤付近の筋肉がすべてにおいて重要だと言う事がわかってきています。例えば、ボールを速く投げるには、腕だけでなく、腰(仙骨を入れる感覚)を使い、体にタメを作り軸をぶらせずに一気に力を伝える。速く走る事においても、骨盤周りの筋肉を使い、大きく稼動域を取り、一歩一歩のストライドを広げる。人は体の軸を中心に、力を溜めたり、解放したりする事で、大きな力を発揮する事が出来るのです。

 このことはスポーツ以外でも言えるのではないでしょうか。何かを行う時には、様々な外的要因に影響されます。しかしながら、自分が思うがしっかりしてなければ、何かを行う時にパフォーマンスが落ちてしまいます。更に、人に正確に伝わらなくなってしまいます。スキルが重要視されている現代社会ですが、自分軸は最も大切な部分だと感じます。私も、まだまだ軸が出来ていない状況ではありますが、自分と向き合う中で少しずつ自分軸を作って行きたいと思います。

2012年9月21日金曜日

第9回安来どじょう祭り

9月17日開催予定でありました『第9回安来どじょう祭り』は台風16号による影響を考慮して中止とさせていただきました。協賛頂いた企業の皆様や前日まで準備をしてくれたメンバーには大変申し訳なく思います。そして今回中止を決定した後、皆様より多数のお問い合わせを頂きました。改めて『安来どじょう祭り』を楽しみにされている方々に支えられている事に気付かされました。
 次年度以降、皆様の期待に答えられるようメンバー一同邁進していく所存であります。今後とも『安来どじょう祭り』にご理解ご協力の程宜しくお願い致します。

2012年9月14日金曜日

AKB48経済学?


 AKB48は秋葉原AKB劇場を中心に活動し、会いに行けるアイドルとして誕生しました。AKBプロジェクトは、メディアを通じてしかない遠い存在であったアイドルを身近に感じ、ファンと共に成長していくプロジェクトです。

 過去のアイドルと言えばある程度、事務所が育成して歌も踊りも出来る状態にしてから売り込んでいったと思います。AKBに関しては、言わば『未完成を売りにしている』部分があると思います。オーディションで選ばれたメンバーと言えど、素人同然で、歌やダンスはおろか、スキップすら出来ないメンバーもいたそうです。

 そんな子達が、なぜ僅か数年で育っていき、俳優、声優、バラエティーと各方面で活躍していけるのかと不思議に思っていました。プロデューサーの秋元康氏はインタビューでも、常にファンから育てられている事を話しています。AKB、SKE、NMB、HKTなど、200人余りのメンバーがそれぞれが書くブログも事務所は、一切チェックしないそうです。英語のスペルが違う、漢字が違う、文章がおかしいなどは、すべてファンが書き込みで指摘するそうです。自分が応援する押しメン(押しているメンバー)を成長させたいからこそ、ファンがプロデュースしているのです。未完成であるからこそ、ファンはリアルさを感じ、AKBドキュメントに参加しているのです。

 昨今のスピード化社会等で人間関係は希薄なものになっているのかもしれません。でも人はやはり繋がって居たいし、繋がっていなければならないとも思います。SNSやニコニコ動画といった双方向メディアが注目される中で、メディアだけでなく私達の意識にも変化が起きているのではないでしょうか。だからこそ、AKBのようにすべてがプロデュースされたの範囲内ではなく、人が参加する事によって、可能性が生まれたり、多様化したりするのではないでしょうか?

 私達、青年も『未完成』である事は間違いないと思います。だからこそ、理想を求めつつも挑戦し、タブーを作らず、人との繋がり方にこだわる事が必要なのだと感じます。

 

2012年9月5日水曜日

討論型教育

 世界的に教育改革が議論される中、最近アメリカ、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の討論型講義が注目を集めています。これは、ディベートの一つ、対話法を活用した講義で、通常の受け身の講義と違い、参加者に疑問を投げかけ、参加者自らが手を上げ意見を述べるものです。正解のある問題を解く事しか教えない日本の教育手法とは明らかに違いがあります。

 日本にも様々な問題があります。原発、領土領海などなど、それぞれの問題に絶対的正解は存在しないものです。おそらく、何かを選択する中で、何らかのリスクを負わなければならいでしょう。それには、覚悟が必要だと思います。覚悟を持つ為には、人に流される選択ではなく、自らが決めたものでなくてはなりません。自らが決めたものを持つ為には、問題と向き合わなければなりません。そういった意味において、討論型教育は、自らが問題と向き合う時間を与えてくれる貴重なキッカケなのではないでしょうか。

 アメリカだけが特別なことをしてきた訳ではありません。江戸末期の日本にも討論型教育は存在していました。長州藩、吉田松陰が開いた松下村塾はその魁といった場所でした。そして、武士や町民といった身分の分け隔てなく塾生を受け入れ、史記、論語、読み書き、時局討論など幅広い教育を施したと言われています。門下生には、明治政府を担う事になる伊藤博文や、江戸幕府倒壊を決定づけた高杉晋作、坂本龍馬や中岡慎太郎、西郷隆盛なども幕末の志士達に多大な影響を与えた、久坂玄瑞などがおり、彼らの原点がここにあります。
 
 最近になって早稲田大学をはじめとする教育機関が討論型教育を採用していますが、私達の所属する青年会議所はもっと以前から討論型の会議を行っています。絶対的な答えの無い社会問題などに対して、メンバーで様々に議論していきます。それは、決められた事をこなすだけでなく、時代を見据え、様々な問題と向き合い、自らが判断し、行っていく、列記とした討論型教育なのではないでしょうか。そして、それは全国で701それぞれのLOM(青年会議所の最小単位)で有益な活動を行う為に日本全国に701のリーダーが存在しているのだと強く感じます。

 国内外問わず、今後様々に変化していく環境の中で、私達は問題と向き合い、自分で悩み、答えを探しながら何かを選択していく、そんなことが求められていく時代なのではないでしょうか。

2012年8月22日水曜日

認め合う存在

 21日、内戦状態が続くシリアを取材していた日本人ジャーナリスト山本美香さんが、政府軍と反体制派による戦闘に巻き込まれて死亡したニュースを見ました。彼女は生前、様々な紛争地域で取材をし、戦争の悲惨さを自らの著書や報道で人々に伝えようとしていました。
 
 我々日本人は普段あまり意識していませんが、今も世界のどこかで争いが起こっているのは事実です。その原因は民族間の価値観であったり、宗教的な思想の違いであったり様々だと思います。日本国憲法にも国民の権利として、個人としての尊重、宗教の自由などが保障されているが、このことから来る価値観の違いが現在の世界の紛争や戦争の大きな原因であることもまた事実なのです。
 
 私達が、他の人と議論を交わす時、他人との違いを感じます。当然だと思います。わたしとあなたは違う人間なのです。しかし、自分だけが正しいとは限りません。そして相手だけが正しいとも限らないのです。だから、人は互いに認め合う存在でなければならないと思います。

 日本青年会議所が世界で正式に承認された1951年の第6回JCI世界会議の開会式においてJCI会頭ラモン・ロザリオ氏は演説の冒頭で『JCには国境も民族もない。それは、全世界の青年のものである。その誇りにおいて、われわれはいまここに、かつての敵国日本のJC代表団を、心からなる歓迎をもって迎えようとする』と話されました。

 認めぬ者同士が際限なく争う世界が戦争であるならば、認める者同士が切磋琢磨できる世界、それが青年会議所であって欲しいそう思っています。

2012年8月20日月曜日

それぞれの価値観

理事会、例会時に唱和するJCIクリード、皆さんはどのように感じていますでしょうか?

 先日の島根ブロックの新入会員を対象とした研修の中で、VMVセミナーを一緒に受講させて頂きました。その中で、トレーナーから『JCIクリードはJAYCEE共通の価値観である』との説明を受け、考える機会を頂きました。

 JCIクリードを策定した、ウイリアム・ブラウンフィールド氏は『JCIクリードはすべてのセンテンスにおいて、その理解に正誤はありません。あなたの理解のすべてが正解なのです』という言葉を残しています。
 基本、クリードはJCIの価値観を共有するものなのかもしれません。しかしながら、それを理解したうえで、更に大切なのは、自分と向き合って、自分自身の価値観であったり、軸であったりをしっかりと考える事こそが求められている気がします。無論、これも私が思うJCの価値観に他ならないのかもしれません。だからこそ、クリードを唱和する際、それぞれのメンバーが自分自身で考え、自分の答えを探し続けて欲しいと思います。

That earth`s great treasure lies in human personality 人間の個性はこの世の至宝である

 セミナーの中でこんな言葉がありました。『忘れないでほしい。あなたが望む望まないに関わらずあなたの世界は変化します。しかし、あなたは進むべき方向を選ぶ力を持っているのです』
 今後、青年会議所活動を通じてそれぞれのメンバーが、前を向いて何かを得る事を願っています。

2012年8月16日木曜日

日本人のメンタル

昨日は男子サッカー3位決定戦でした。試合開始前に、韓国の李明博大統領、竹島上陸の影響があったのか、やはり日韓戦は独特の雰囲気になりました。

 試合開始直後、韓国はこれでもかというイエローカードも厭わない激しいプレー(ほとんどラフプレー)で前線からプレスをかけてきました。その激しいあたりの影響で日本チームは攻撃の際、プレスを嫌がり、韓国選手が近づいてくる前に、あわててボールをまわしてしまいました。その為、日本の中盤でパスを繋いでゴールを奪うサッカーが出来なかったと思います。
 しかし、後半に入って韓国は前半のラフプレーは影を潜めました。前半同様、あたりを嫌がり日本のサッカーできませんでした。結果、2-0という結果で試合は終了しました。
 
 試合後、選手のインタビューで、『あんな蹴ってくるだけのチームに負けて悔しい』などの声があったが、負けた原因は果たしてそれだけだろうか?韓国代表のホン・ミョンボ監督は現役時代、日本の柏レイソルでプレーし、日本人をよく知る人物です。試合前にも『日本特有のプレーを阻止する事に気を使った』と話している。日本人の押されると弱い、メンタルを突く為、前半のラフプレーで日本の良さを消しにいった戦略だったのではないかと思います。

 アジアでも日本を表した言葉で、『押せば引く国』だとか『柔らかい土は深く掘られる』などがありますが、スポーツの世界でまでも、日本人の特性を逆手に取った戦略をとられているのではないかと不安を感じます。

2012年8月10日金曜日

商業オリンピックと今後

女子サッカーは惜しくも金メダルまであと一歩でした。試合直後の選手の涙と表彰式の笑顔がとても意味深く感じました。そしてメディアは、昨日の『なでしこJAPAN』を何度も何度も取り上げています。
 
 そんな中、女子テコンドー3位決定戦で敗れた一人の日本人選手の小さな記事がありました。濱田真由選手18歳。彼女は、佐賀県の小さな町に生まれ、その町から世界を目指した選手でした。彼女は日本人離れした長い手足と、柔らかい体を武器に頭角をあらわしてきました。韓国実業団などからも誘われるほどの才能の持ち主でしたが、金銭面の厳しさから、ふるさとからオリンピックを目指す事を決めました。全国大会で知り合った現コーチ古賀剛さんとの出会い、そして元レスリングオリンピック選手が社長を務めるベストアメニティーへの就職。佐賀県の小さな町に、オリンピックを目指す環境を作り、地域の人達に支えられ、彼女は18歳の初のオリンピックで世界5位という成績をあげました。

 オリンピック競技の中で、サッカーやバレーなどのメジャー競技は商業的基盤が整っている為、選手育成であったりに必要な資金集めが容易だと感じます。しかしながら、マイナー競技に関しては、スポンサーはつきにくく、練習道具購入さえままならない状況があります。ロサンゼルスオリンピック以降、商業化とプロ化の一途をたどってきたオリンピック競技は多くのお金を必要としてきました。しかし、今後、国策としてメダルにお金をかけない流れが加速していく中で、夢や青少年教育の為、濱田選手のように地域で選手を支える考え方も必要となっていくのではないかと感じています。今後、ロンドンからリオへ続くスポーツの道は果たしてどこへ向かっていくのでしょうか?

2012年8月9日木曜日

サムライサウスポー

ロンドンオリンピック開催の最中、日本人選手の姿に心打たれる毎日を過ごしております。

 先日、ロンドンオリンピック、バドミントン男子シングルス準々決勝に日本人で初めて佐々木翔選手が挑戦しました。相手は中国の林丹(リンタン)。前回の北京オリンピック金メダリストにして、世界ランキング一位の絶対王者。日本人はバドミントンでは世界と戦えないと言われ続けてきた中で、世界への扉に手をかけた瞬間だったと思います。彼自身も、『自分は世界ランキング6位だけれども、世界のバトミントン事情は、4位までの選手がいつもトップを争っている。皆、上の選手しか見えていない』と話しています。だからこそ、今回のロンドンは世界ランキング1位の林丹を倒す為の、彼の挑戦の舞台だったのだと思います。

 試合は一身一体の攻防。初速で時速400kmを超えるスマッシュを互いに打ち合い、拾い、壮絶な熱戦がフルセットまで続きました。そして最終セット、佐々木選手の打ったシャトルがラインオーバーして試合は終了しました。見ている私も涙が出てきました。さぞ悔しいだろうと思っていましたが、試合後のインタビューで彼は意外な言葉を口にしました。『楽しかった!彼ともっと打ちあっていたかった』これが、バトミントンと常に向き合い、ストイックなまでの練習をしてきたからたどり着く境地なのかと感じました。

 新聞、メディアはメダルの数を中心に報道しますが、選手達には様々なドラマがあり、その中で成長し、様々な思いでロンドンの地に立っているのは紛れも無い一人一人の人間なのです。このような試合を見ていく上で、それぞれの選手にはメダル以上の輝きがあると感じます。私達も普段の生活の中で、何かと真剣に向き合う事で、それぞれが輝ける存在になれるのではないでしょうか。

大和なでしこの花

『撫でし子』は万葉集、枕草子にも使われ、秋をあらわす季語であり、花言葉は純愛、無邪気、才能、大胆。まさに日本を世界に示す為に名づけられたような『なでしこJAPAN』。

 いよいよ明日、午前3時ロンドン、近代サッカー発祥の地ウエンブリースタジアムでアメリカとの決勝を迎えます。この歴史的な決勝戦を前に、フランスとの激戦がありました。ボール支配率とシュート本数で圧倒的に上回るフランスは、想定していた磐石の試合運びだったと思います。しかしながら、日本が2-1で勝利した、その背景には、戦術を超えた何かがあったのではないかと思います。
 
 試合前、宮間キャプテンは円陣の中で、『ここにいない大切な人の為、互いの為に戦おう』と話しました。佐々木監督も選手も涙をこらえてピッチに向かったそうです。近代スポーツはID野球、データバレーなどに代表されるように、戦術ばかりがクローズアップされがちですが、戦術を超えた大切なものを感じさせてくれる、それが『なでしこJAPAN』なのではないでしょうか。合理主義、計算、そんなものが霞んで見えるほどすばらしい戦いでした。
 
 いよいよ決勝戦、ウエンブリースタジアムで日本が誇る可憐な大和なでしこの花が咲き誇る姿を見届けたいと思います。頑張れ!なでしこJAPAN!!

2012年8月1日水曜日

議会制民主主義とマニフェスト

最近の国会などを見ていると、議会制民主主義って何なんだろうと疑問を感じます。衆議院、参議院共に私達、国民が選挙によって決めた人達ではありますが、その人達を取り巻く環境が様々に影響し、国家の最も大切な事柄が知らない間に決まっていきます。選挙の中で、有権者と約束したマニフェストなども守られない事も多くあります。こういった点においては、選挙で私達は何を見て誰に投票すべきなのでしょうか?
 今年10月、候補者が二名以上あれば、市長選挙が行われます。 国政が議員内閣制で党首を決める一方、地方自治体は市民自らが首長を決める権利をもちます。その中で、候補者は理念、それを実現する為のマニフェストを掲げます。これを見て、聴いて、私達が自らの権利と責任において一票を投じる事が出来ます。そして、選挙の当選者が地域の舵取りをしていきます。しかしながら、投票率は全有権者数の6割程です。しかも、年代別の投票数から見れば、圧倒的に若者世代が少ないというのが現実です。私達青年会議所が40歳以下の団体であるならば同世代や若い世代に伝える事が私達に課せられた担いであると強く感じます。

2012年7月27日金曜日

脳科学

最近、脳科学の本にハマって読んでいます。その中で、最も興味をひくのは男女の脳構造の違いです。左右の脳を繋ぐシナプスの違いから、女性は両方を同時に使い、男性は片方づつ使う仕組みになっています。その違いから、男女は違う成長過程をたどります。子供の頃、女の子は国語や社会が得意な子が多かった気がしませんか?更に、小学校高学年にもなると、かなり高度な言語能力を身につきます。そのせいで、男子は女の子達の話の中に入っていけなくなります。両方の脳を同時に使える女性は早くに言語能力が発達するからです。
 脳の構造の違いからくる、男女の差をあげればきりがありませんが、私が注目しているのは、リスクに対しての考え方です。女の子にはあまり無い事ですが、小さい頃男の子は、お母さんにダメだよと言われた事をあえてしてみせます。女子がセロトニン分泌が多い調整脳であるのに対し、男子はドーパミンを多く分泌していく事で脳を活性化していくメカニズムになっています。要はリスクを楽しむ構造を持っているのです。と言う事は私の掲げた今年度ストーガン『笑顔~積極的な一歩を楽しむ活動を目指して』はあながち間違ってはいないと思います。
 私達男性がリスクを楽しめる生き物であるならば、今こそ挑戦できる時代なのではないでしょうか?『本気の数だけ新たな発見がある』そう確信できる一年となりそうです。

青年会議所を起こした男達

7月8日、一般社団法人出雲青年会議所式典にお邪魔致しました。その中で、卜部(うらべ)初代理事長が創立当初のお話をされました。全国で105番目までの初代理事長がすべて他界されている中、初代理事長のお話を聞けたことは貴重な経験となりました。
 原爆投下から数年後、広島青年会議所のある方からお話があったそうです。『広島は原爆投下後、100年は草木も生えないと言われた。でも我々は自らの力で復興を目指す、青年会議所という活動をしようと思う。一緒に青年会議所をやらないか』と。そして出雲青年会議所が設立されたそうです。
 その中で、卜部理事長初め、当時のチャータメンバーは青年会議所設立にあたり、幾つかのルールを作ったそうです。その中の一つに、メンバーすべてに『くん』をつけて呼ぶ事にしたそうです。青年会議所のメンバーなら会の常識だと感じると思いますが、これには、理由があるそうです。すべてのメンバーを『くん』で呼ぶ事で、社会的地位を青年会議所内に持ち込まず、皆が平等に意見を言い合える団体にしたいという意味あいがあったそうです。
 チャーターメンバーの熱い思いに触れる事の出来た貴重な体験でした。

2012年7月11日水曜日

誇るべきもの

先日、公益社団法人 日本青年会議所 2015年度全国会員大会開催の対話集会に参加しました。全国会員大会中国地方招致を目指すのは初めての事で、勿論、これに関する対話集会も初めての体験でした。
 会の序盤はプレゼンテーション、後半は質疑応答でした。審査を行う日本青年会議所のメンバーからの質問に、全国会員大会招致を目指す一般社団法人 広島青年会議所メンバーが答えるものでした。質問に対して、広島青年会議所メンバーが真剣に実直に答える姿を見て、LOMの一体感を感じさせて頂きました。
 しかしながら、最後の総括で、昨年の名古屋大会 鈴木議長から様々な指摘がありました。『広島青年会議所は平和を掲げることはすばらしい。私の所属LOM、名古屋青年会議所が平和を掲げてもそれは伝わらないでしょう。広島が掲げるからこそ意味がある。しかしながら、今はまだ、LOMとして、広島市民としての平和でしかないのではないか。全国の会員、そして国際平和都市、広島として世界に発信する為、掲げる平和の意味をもう一度考えて欲しい』そんな話がありました。昨年、名古屋で会員大会を実際にやり遂げた人間からの本気のエールだと感じました。と同時に、全国701LOMには、701通りの誇るべきものがあるのではないかと感じました。そして、私達の住む安来にも同じ事が言えるのだと思います。9月に迫った『安来どじょう祭り』、私達は何をどう発信すべきなのでしょうか?私達はその事について、どう向き合えば良いのでしょうか?そんな事を考えさせられた一日でした。

2012年7月2日月曜日

少子化

現在の日本は少子化という問題を抱えています。テレビで行ったインタビューなどを見ても、聞かれた誰もが、少子化はいけない事だと言います。子供が多い方が良いと言います。しかしながら、少子化はいけない事なのでしょうか?世界の先進国を見ても少子化傾向は顕著に現われています。生まれてきた子供に十分な教育をしたいなど、『量より質』を求める傾向は日本だけではありません。
 とすれば、少子化は悪い事なのでしょうか?自分の子供に、教育にお金をかけ、将来困らないようにとするのも親の気持ちなのではないでしょうか?最近の少子化を取り上げたニュースを見ると、国民皆保険の話や年金問題などを語る上で、さも少子化が諸悪の根源のような言い方をしている様に聞こえてなりません。少子化は社会の変化による、ごく自然な出来事であり、生ませる為にバラまくとか、足りないから徴収額を増やすという考えではなく、変化に対応した社会構造を構築するという考えで対応してほしいと感じています。

2012年6月27日水曜日

日本の原子力政策~トイレなきマンション~

先日、六ヶ所村(使用済み核燃料処理施設)が試験運転再開するというニュースを目にしました。地域住民の反対や、エネルギー政策見直しの中、このタイミングで試験運転再開を決定したようです。
 日本はエネルギーを他国からの輸入に頼っているのは周知の事実です。その中で、原子力発電は日本のエネルギー事情を変える策として、その担いを負ってきました。しかしながら、東日本大震災以降、大きな転換期を迎えている事もまた事実です。しかしながら、根本的な方向は変わっているのでしょうか?1984年の核燃料サイクル計画、その後のプルサーマル計画(この2つに関しては関連サイトを是非ご覧頂きたいと思います)というものは、まだ構想にあるのでしょうか?そうであるのならば、六ヶ所村の再稼動の裏に、原子力リサイクルという危険な夢物語のシナリオが潜んでいるのかもしれません。
 小泉政権時代、郵政民営化を論点に持ってきたことで、他の事柄については、あまり話題になりませんでした。しかしながら、今になって、大変重要な事柄が決まっていた事を知りました。今回の野田政権も消費税が最大の論点となり、他の重要な事柄がかすんでいる気がしてなりません。
 単に国政を批判しているのではありません。でも、使用積み核燃料が2万4千年もの間危険なものである事を考えると、私達の子供達だけでなく、2万4千年後の世代まで課題を残す事になります。私達が考えたから直ぐに変わるものではないのかもしれませんが、このような問題からも目をそむけず、関心を持っていなければならないと感じます。

議論と民主意主義

先日、青年会議所の会員会議所会議がありました。この会議は、島根県各地の皆様と様々な議案について会議するものです。私達、青年会議所メンバーは『明るく豊かな社会』の実現という理想に向かう団体です。真剣な議論の中で、厳しい指摘もしますし、激しい議論になる事もあります。しかし、前提には、会員メンバーが同じ理想を持つ中での絆で結ばれていると思います。これがなければ成立しないのだと思います。それがない議論は、取引や交渉と同じになってしまうのではないでしょうか。国民に置き換えれば、愛国心と国家観を持つ国民同志が、本来の民主主義の中で議論していけば何かが変わるのではないでしょうか。 東日本大震災以降、私達日本人には様々な問題が突き付けられている気がします。その中で、今まで気づかなかった事、無関心であった事を振り返る事ができる・・・今がその時なのではないでしょうか

2012年6月21日木曜日

本当の自分とは

先日、オウム真理教最後の指名手配犯、高橋容疑者が逮捕されました。そして、6月16日、留置されている東京拘置所内で『逃走している時は本来の自分を変えて生活していた。逮捕されて、本来の自分が分からなくなった』と話したという。
 そもそも、本来の自分とは何なのでしょうか?今の自分、今までの自分、これからの自分、それはすべて、同じでしょうか?様々な出来事や他人と接する事で、変わっていくものだと思います。それも含めて自分なんだと思います。そしてその中で、迷う事も多いと思います。その迷いや不安の中で、何か完全なものに憧れ、すがりたい、そんな弱さも心の中にあると思います。
 そもそも宗教とは、不安な気持ちを和らげる特性を持つものだとも感じています。仏教ですら、『死』の不安に対して、『極楽浄土』という安心を与えています。極楽浄土が絶対的なものなのです。しかし、人間はいつまでも不完全なもので、様々な日常の中で自分を探しているのかもしれません。
 『曹洞宗』道元の教えの中にこんな言葉があります。『座禅は悟りを開く為のものではない』毎日、荒行ではなく、座禅を中心とした修行を繰り返す『曹洞宗』においてこれは、矛盾を意味します。しかし、道元が言いたかったのは、日常生活を正しく繰り返す中にこそ、自らが気付く、本当の悟りがあると言いたかったのではないでしょうか。
 昨今の宗教団体の騒動の中で様々な事を考えさせられます。現在ある宗教は既に形骸化している部分があると言われますが、私達が正しく認識した上で自分の中に落とし込む事が出来ていないのではないでしょうか。今後、混沌として先の見えない時代の中、宗教にすがる若者が増えていくのかもしれません。そんな中で、私達が、小さくとも消えない光を放つ事ができればと思います。

2012年6月17日日曜日

ロジカルとラジカルという考え方

物事を考える上で、様々な考え方があると思います。その中でロジカルラジカルという考え方があります。ロジカルとはロジックからくる考え方で、物事を段階を踏んで、積み上げていき答えを導き出す考え方です。ラジカルは段階を踏まずに、一足飛びに答えを導き出す考え方です。
 人を説得する手法として有効な方法が『ロジカル』の論法だと言われています。順をおって分かり易くシンプルに説明すれば、人を納得させ易いと思います。しかしながら、問題に対して対策を考えたり、何か新しいものを生み出そうとする場合は、『ラジカル』な考え方が必要と考えます。現実世界の流れとしても、昨年の富士通のスパコン『』に代表されるように、コンピューターの技術革新は目覚しいものがあります。コンピュータはロジックの天才で、人間が到底追いつく事の出来ない程の頭脳を持っています。近い将来ロジックな仕事はコンピュータがとって変わると思います。であれば、今後、人間のする仕事は変わっていくのではないでしょうか?ラジカルという手法は一見、無茶苦茶な考えに思えるかもしれませんが、答えにたどり着くまでに、常識を疑ったり、固定概念を捨ててみる中で様々な事が見えてくると思います。
 今、国際的に『問題を見つけて解決する力』が必要とされており、沢山の国々で教育方針の中に盛り込んでいるようです。その中で、子供達の『なぜ』を大人のロジックで消さない取り組みもなされています。それは、とてつもなく早い流れの中で、今の子供達が大人になる頃には、今の常識は非常識になっているかもしれない、だから、自分が思う『なぜ』は、自らの生きる力になる、そんな意味が込められている気がしてなりません。

2012年6月13日水曜日

歴史教育vol2

先日も歴史について書かせて頂きました。学生時代、全くと言っていいくらい興味がありませんでしたが、あの頃の授業はやはりつまらなかったのでしょうか?(笑) 今思い返しても、年号と出来事を暗記するだけのとても退屈な時間だった気がします。本当はその中で、様々な思惑があって、人が動き、出来事が成立したのでしょう。そういった意味において、歴史は『人の物語』なのだと思います。年号と出来事だけ憶えるのは、広く知識をつける意味においては、大切な事かもしれませんが、それでは余りにも学びが少ないように感じます。歴史は先人達の物語であり、一連の流れであります。だから点ではなく一本の線なのだと思います。特に近現代史については、最近、多くの情報が出てきています。失敗も成功も、出来事には理由があるはずです。そういった事を知る事が本当の意味で歴史を学ぶという事なのではないでしょうか?
 混沌として、流れが速い時代、そんな今だからこそ、私達は先人達の物語から学ぶ事があるのではないでしょうか。

2012年6月11日月曜日

歴史教育

今年度の所信に書いた文章に、日本人が忘れかけているものとして『歴史』、『道徳』、『信仰』の三つをあげさせてもらいました。GHQ統治下の占領政策の中での、検閲、焚書などを通じ、日本人の意識は変えられていったのだと考えます。アメリカと共に歩んだ日々が間違いだったと言っている訳ではありません。戦後は日米の利害が一致していた部分が多く、日米安保を基軸にして経済発展がなされた事は周知の事実です。
 しかしながら、今、歴史観、道徳観、信仰心をもう一度振り返る事も必要なのではないでしょうか?昨今、領土問題がメディアで報じられる中、自分自身が思うのは、『知らない事が多い』という事実です。恐らく、私達は日本の歴史についてはキチンと教えてもらわなかったのではないでしょうか。  そもそも、私達は自国の歴史を学ぶチャンネルとして『日本史』を勉強しますが、他のほとんどの国は自国の歴史は『national history』、国史として学びます。アメリカ人は『アメリカ史』とは呼ばないのです。そんな事からも分かるように、この『日本史』自体が他国からのものなのです。歴史学と考古学が歩み寄って研究がされだした近年の中で、歴史の事実も変わりゆく部分があるにせよ、正しい事実と物語を教えていく事が最も重要なのではないかと強く感じます。
 その上で、『教えから学び』への転化が必要と考えます。様々なテクノロジーの進化により、現実的にも、電子的にも、国際化は急速に進んでいく中で、他の国々は『問題を見つけ、解決する能力』、が最も重要な能力と認識しています。そんな中、日本だけがガラパゴス島で生きていく事は出来ないのです。
 このような事は、簡単に解決する事ではありません。しかしながら、私達の世代は、こういった部分も考える、そして伝える。そんな責任を負った世代なのかもしれないと感じています。
 

2012年5月7日月曜日

原子力発電所

先日、北海道、泊原発が停止した事により、現在日本にある17ヶ所54基の原子力発電所はすべて停止しました。日本の原子力発電所は、福島原発の事故以降、定期検査後の再稼動を出来ずにいます。エネルギーの乏しい現在の日本において、原子力発電は頼らざるを得ないエネルギーです。そして、総発電量の2割を原子力に頼ってきた日本のエネルギー事情を急速に変える事は困難であり、日本が安全な次世代エネルギーに転換するまで、原子力発電は必要なのかもしれません。
 しかしながら、現在のストレステストを経ての原発再稼動には疑問を感じます。日本海側と太平洋側でも、災害、危機管理の問題は大きく違うはずだし、発電所の種類によっても対応も変わってくるのではないでしょうか。事故原因も含め、正しい情報が開示されない今の状況下の中で再稼動してよいのでしょうか?日本の原子力発電はアノ事故を受けてもなお、安全神話の上での考えなのでしょうか?
 将来、『あの時が引き返す最後のチャンスだった』と後悔しない為にも、私達は今、考えるべきなのかも知れません。

2012年5月4日金曜日

憲法記念日

世間一般は、ゴールデンウイークムード一色の今日この頃。今日は『憲法記念日』です。現在の日本国憲法は、1945年GHQから『憲法の自由主義化』要求を受けて制定されました。最近は、憲法改正論がテレビなどでもとりあげられています。その中で改憲派と護憲派の考えがあります。アメリカから押し付けられたものであるから、改正すべきだという考え方もありますし、改正しなかったから戦争に巻き込まれなかったという考え方もあります。憲法の制定過程をどのように解釈するかで、どのような物語として語るかは違ってくるのだと思います。
 改憲、護憲の考えはあるにせよ、私達は年に一度くらい憲法について考えてみるべきではないでしょうか。憲法は国の最も基本的なルールであり、私達の生活に密接に関係しています。憲法は私達と無関係ではないのです。特に、私達若い世代は、後輩や子供達の事を慮り考える必要があると考えます。次世代を考える時に、変える変えないの前に、今後、私達がどう考えるか。私達がそんな事を少しでも考える事ができれば、今日が『憲法記念日』になった意味もでてくるのかもしれませんね。

2012年4月23日月曜日

交流会

昨日は、安来青年経営者協議会、安来青年経営者協議会、安来市商工会青年部の皆様と共に、四団体交流会を行いました。雨、雷の予報だった為、やむなくフットサルになりましたが、楽しい交流会となりました。普段動かしていない体でのフットサルでしたので、ケガが心配でしたが、何事もなく終了できた事に感謝致します。懇親会で皆様を前にした時、現在安来市を牽引している、又は未来の安来を牽引していくであろうメンバーが集まっている光景を目の前にして、とてもワクワクしました。このメンバーが同じ方向を向いたら、何でも出来る!そんな感覚になれた素晴らしい交流事業でした。参加頂いたすべての皆様に感謝致します☺

2012年4月18日水曜日

今日は、自社の社内旅行で、岡山県の吉備津神社に行ってきました。吉備津神社は桃太郎伝説の元になったと言われる吉備津彦が祭られている神社です。神社横に、『みちびき』という箱がありました。100円を入れて一枚ひくというものでした。おみくじの様なものなのかなと思いましたが、無性に気になり、一枚引いてみました。すると、明治天皇の読まれた俳句が書いてありました。 行 『言葉もて 教ふることは やすけれど、かたきは人の おこなひにして』 俳句の意味は、何事も言葉で教える事は容易い事ですが、難しいのは自らが身をもって示し、実践する事である だそうです。何だか、『頑張れ』と背中を押された気がしました。(考え過ぎかな?😓)

2012年4月11日水曜日

ベクレル

最近、各地で放射性セシウムの独自基準を設ける動きが広がっているそうです。政府が出した基準(一キロあたり100ベクレル)は、人体に影響はないと専門家は指摘しています。しかしながら『消費者から納得が得られるように』という理由で、政府が出した基準値を大きく下まわる独自基準を採用する生産者が出てきています。しかしながら、店頭に20ベクレルなどと表示してある商品は買いたくないというのが、消費者の声です。人体に影響があるか無いか不明という中においてセシウムは限りなくゼロがいいのです。 そうした動きを続ける生産者の商品は、売れ残り、廃棄処分を余儀なくされています。この動きが進むと、いずれ生産者は独自基準をやめるでしょう。そうすれば、私達は知らない間に、セシウムを摂取することとなります。 食の安全が問われる今の日本。皆さんはどのように考えられますか?

2012年4月5日木曜日

北風と太陽

先日の強風で私達の地域も様々な影響を受けました。強風と言えば、イソップ童話に『北風と太陽』というお話があります。旅人のコートを脱がそうと、北風と太陽が競うお話ですが、最後は太陽が、旅人に暑いと思わせ、旅人のコートを脱がします。このお話は単に、北風の様なやり方が良くないという事ではなく、旅人本人が『コートを脱ごう』と決めた事が大切であると感じます。なんだか他人に伝えるという事に似ている気がします。でもたまには、北風の様な強風も必要なのかな😓

2012年4月2日月曜日

ガンバレ!

『ガンバレ』という言葉は使いどころが難しいと思います。頑張っている人に言っても、追い込む事になってしまったりするかもしれません。ですからどのタイミングでかけるべきなのか本当に難しいと思います。ですが、自分ならいつ、かけて欲しい言葉なのか・・・多分、頑張ろうと決めた時、かけて欲しい言葉だと思います。そして自分が決めた事を応援してくれる、ポンと背中を押してくれる言葉であって欲しいと思います。支えたり支えられたり、やっぱり、人は一人では生きていけませんよね。

2012年3月30日金曜日

地獄

最近、書店の人気絵本の中に『地獄』というタイトルがあるそうです。嘘をついた子は針地獄の刑、他人の悪口を言った子は釜ゆで地獄の刑・・・そんなお話が書かれている上にグロテスクな描写・・・どんな人達が買っていくのでしょうか?主に、保育園などの先生方が、読み聞かせの為に購入されるそうです。子供達の知る『地獄』と明らかに違うモノがそこにあり、泣き出す子もいるそうです。しかし、それは古来からある、日本の道徳教育であるとも感じます。戦後の日本人が忘れた三つのコトは、『歴史』『道徳』『信仰』と言われていますが、私達は普段の生活の中で、足りないものを補おうとしているのかもしれません。そして大切な事を伝えたいと思っているのかもしれませんね。

2012年3月28日水曜日

見えてくるモノと見えなくなるモノ

様々な活動の中で人は多くの事を学びます。そして、自分に足りないモノに気づいたり、それを補完しようとして勉強したりします。そして一生懸命すればする程、思いは強くなっていきます。その反面、見えなくなるモノも出てきます。そんな時、自分の気持ちを一旦置いといて、仲間の話に耳を傾けてみてはどうでしょうか?私も時々(頻繁に?)気づかされる事があります😓でも、その時、その仲間は大切だと見えてくるのではないでしょうか。

2012年3月25日日曜日

私達の担いとは

3月24日は第三回の会員会議所会議がありました。当たり前の事ですが、島根ブロックは日本青年会議所の中の組織です。求められている中で、今、必要とされるから行われる事業としてあるのだと思います。でもその計画を出してくる委員長はどう考えているのでしょうか?そして井川会頭が言われるようにLOMの隣に日本青年会議所があるのでしょうか?福井会頭が復興フォーラムの際、言われた『我々の担いは何か』という言葉を考えさせられます。

2012年3月22日木曜日

3月例会

昨日は、小田原より上田先輩をお招きしての『会員拡大例会』でした。上田先輩は本当にアツい先輩でした。『誰がこの街を良くするんだ?お前達しかいなんだよ!』という後半の言葉は心を打たれました。参加してくれたメンバーの心には、確実に火が付いたと思います。来たくても来れなかったメンバーにも例会の事を伝えて、皆でやりきろう!☺
上田先輩と熱い握手をさせて頂きました!

2012年3月20日火曜日

ワクワク☺

今夜は、新入会員候補生に会って来ました。36歳の好青年でした。是非、一緒に活動して行きたいと思います☺ 先日、島根ブロック会長公式訪問例会(西部)にて伊藤ブロック会長が言われた、『この街のすべての人がJCだったら・・・』という言葉にワクワクしました。会員拡大にには様々なハードルがあるとは思いますが、ワクワク感を忘れずにチャレンジして行きたいと思います。 皆でアツい仲間を創ろう!☺

2012年3月18日日曜日

理事長日記始めました

理事長を受けてから3か月目に入りましたが、本日より理事長日記を開設させて頂きます。理事長として何が発信できるか分かりませんが、思った事、感じた事を書いていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。